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2017年10月

北条まどかと長野県・別所線沿線をめぐる

※この記事は一部フィクションを含みます。



長野県の別所線沿線を歩いてきたので軽くまとめます。

今までにも別所温泉上田など別所線周辺の観光地は散策しましたが、今回は別所線の途中にある下之郷駅から別所温泉駅までの名所を見てきたいと思います。

その前に上田駅前で腹ごしらえします。

●麺将武士
上田市天神1-1887-17。11:00〜翌日3:00営業(日曜日のみ24:00まで)、無休。
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左近VS幸村を注文。こってりの左近ラーメンとあっさりの幸村ラーメンのハーフです。上田城のお膝元らしい一品。

さて、これから別所線沿線を見て回るのですが、せっかくの別所線なのでゲストを呼んでいます。上田駅の別所線改札前で待ち合わせのはずなのですが……いました!

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別所線存続支援キャラクターの北条まどかさんです(※右の人)!
今回は彼女に案内してもらいます。

北条まどかさんは上田市が製作した別所線存続支援キャラクターで、16歳の女子高生であり魔法少女です。意外と細かい設定があります。

●北条まどかのざっくりデータ
身長:158センチ
体重:48キロ
好きなもの:リンゴ
特技:魔法 ※ドラッピー(黒龍)により授かり、幼馴染の塩野まさとにより鍛えられる
苦手なもの:朝の起床
口癖:「了解!」
モットー:「何事も全力疾走!」
所属:染屋台女子高等学校2年
部活:陸上部(短距離)
趣味:部活帰りの別所温泉
性格:元気で行動力があり、頑固で好きなものと嫌いなものの出来不出来が激しい
兄弟:弟1人、妹1人
先祖:塩野北条氏

もちろん別所線を通学に利用しています。

ちなみにまどかさんに関しては外部メディア「たびねす」で記事を書いたことがあり、まどかさん本人からお礼をいただいたことがあります。
あと、外部メディア「トリップノート」の別所温泉の記事でも彼女に少しふれたのですが、その際に再度お礼をいただきました。

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上田駅〜下之郷駅までは普通の町なので、一緒に別所線で移動します。直接会うのは初めてなので少し緊張しますね。


上田駅では、まどかさん自らが発車アナウンスをしています。少し声が幼いですが、かなり上手です。

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下之郷駅に着きました。

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下之郷駅の向かいにある建物。上田丸子電鉄西丸子線(1963年廃線)の西丸子駅の建物です。

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下之郷駅と別所温泉駅では無料でレンタサイクルを借りられます。太っ腹ですね。

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この辺りはまどかさんにとって庭同然のはずなので、案内してもらいます。

●生島足島神社
上田市下之郷字中池西701、下之郷駅からすぐ 。
生島大神、足島大神、そして下宮に諏訪大神を祀ります。創建は不明ですが806年には平城天皇から土地の寄進があったことから、すでに1200年前には名高い神社だったと見られます。醍醐天皇、真田昌幸、信之など当時の権力者から多くの寄進を受けた記録が残ります。
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1960年に近くの工場で火災が発生した際、火の粉を防いで神社への延焼を防いでくれたご神木。
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実は昔来たことがあるのですが、まどかさんが案内するというのでだまってついていきます。
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家族幸の木。父木と母木の間から子木が出ているめずらしい御神木。
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子安神社。
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本殿の奥の内殿には床がなく、大地そのものがご神体となっています。
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諏訪社(下宮)。
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諏訪社の前に夫婦ケヤキがあります。左のケヤキのうろには男女の神が祀られています。
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敷地のすぐ外には八幡神社や荒魂社(生島大神と足島大神の荒御魂を祀る神社)がありました。こういう細かいところまでスルーせず案内してくれる辺り、さすが地元民です。

神社をあとにして、ゆるやかなのぼり坂を自転車で進みます。

まどかさんには申しわけないですが、下之郷駅から別所温泉駅方面はずっとのぼっているのでちょっとしんどかったです。まどかさんは魔法を習得している上に陸上部所属なので、一般の人とハードさの感覚が少しずれているのかもしれません。魔法を使っているのか足の筋肉がすごいのか、あっという間においていかれました。

●安曽神社
上田市古安曽1500。
奈良県天理市にある石神神宮から分霊されたとされます。大国主命、建南方命(諏訪大社上社祭神)、八坂刀売命(諏訪大社下社祭神)を祀ります。創建は不明。
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まどかさんが、本堂以外にも見どころがあるというのでついていきます。

この時まどかさんを後ろから見ていて気づいたのですが、ポニーテールが身長より長いんですけど引きずらないんですかね。

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本堂横にある石上布留社。近くにある雌鶏岩が生んだとされる鶏岩の卵が内部から発見されました。ちなみに雄鶏岩もあります。雄鶏岩は武田信玄が吉沢城を攻めた際に鳴き、それを聞いた武田は恐れて退却したとされます。

こういう話面白いですね。ネットにあまり掲載されていない地元民ならではのスポットを紹介してくれる辺りさすがまどかさんです。

●手洗池
前山寺近くにあります。
木曽義仲の部下手塚太郎金刺光盛がケヤキを倒して御神木にしようとした時、手を清めたところとされます。または、弘法大師が前山寺参拝前に手を清めた水たまりがあったところに後にため池を作ったため、手洗池と名づけられたともいわれます。
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一見普通の水たまり。これ、地元民のまどかさんに教えてもらわないとスルーしちゃいますよね。

●前山寺
公式HP:http://www.zensanji.info/
上田市前山300。9:00〜16:00拝観可能。拝観料200円。
創建は不明ですが、弘法大師により創建されたとされます。その後600年前に香川県の善通寺から長秀上人が訪れ寺を大きくしたといわれます。
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猫がちらほらいます。
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まどかさんが猫を探しにいってしまったので1人で先に進みます。
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三重塔。未完成ともいわれています。
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本堂前でまどかさんと再度合流しました。

●龍光院
上田市前山533。8:00〜16:00拝観可能。
塩田北条氏の菩提寺です。本堂に狩野永琳の屏風が展示されています。

ちなみに塩田北条氏はまどかさんの先祖にあたります。

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塩野池。独鈷山から塩野神社(後述)敷地内に注がれた水が最後にたまる池です。

●塩野神社
上田市前山1681。
独鈷山の山麓にあり、大国主命、少彦名命、素戔嗚命を祀ります。元は独鈷山山頂にあった鷺岩に祀られていたそうですが、この地に移されました。平安時代の延喜式にも名前が残るものの創建は不明です。

ちなみにまどかさんの幼馴染に塩野まさとという少年がおり、彼の祖父はここで宮司として働いています。まさと君自身も独鈷を使うことで不思議な力を発動することができます。まどかさんにとってはここもなじみ深い場所といえるでしょう。
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本殿へ続く橋。独鈷山からの水が川となって流れています。
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まどかさんにとっては何百回も来たことがある場所と思われます。ちなみにまさと君は不在でした。
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●中禅寺
上田市前山1721。9:00〜16:00拝観可能。拝観料200円。
平安時代に建てられました。薬師堂は信州最古の古さをほこります。
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さて、そろそろレンタサイクルの返却時間(17:00)なので帰ります。

下之郷駅からここまでは見学時間も入れて3時間ちょっとかかったので間に合うか不安だったのですが、帰りはくだり坂が続く上に見学もないので、40分ほどで下之郷駅までたどり着くことができました。まどかさんは「計画通り」といっていましたが、帰り道の楽さを考慮しても坂道が多くちょっとハードだったと思います。本来であればもっと時間をかけてゆっくり進むといいかもしれないですね。

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上田駅でまどかさんとは解散しました。写真は帰りの新幹線で食べたからあげセンター(過去の記事で登場ずみ)の弁当。

別所線沿線は他にも寺や神社が無数にあるので、今回のルートはあくまで一例です。レンタサイクルあるいはレンタカーを借りて、信州の鎌倉と名高い別所線沿線を散策してみてください。

※追記
この記事ですが、ツイッターで更新報告をしたところまどかさんにリツイートしていただいたおかげで一時期アクセスが殺到しました。まどかさんありがとうございます。

埼玉県・秩父で秩父三社を回ってきた

今回は埼玉県の秩父にやって来ましたので軽くまとめます。霊験あらたかな秩父三社を1日ですべて回りたいと思います。

いろいろあって夜からのスタートです。

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秩父駅構内のフードコートはメニューや雰囲気が観光客向け。フードコート内にあるわらじかつ亭のわらじかつ丼の大。見た目のインパクトはありますが脂のしつこさがないので意外と食べきれます。最後はだし汁をかけてとんかつ茶漬けにできます。

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秩父神社。明日寄るので説明はまた後ほど。
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通りかかった地元の方が丁寧に頭を下げていきます。愛されていますね。

記事が始まって早々ですが、夜なので宿へ移動します。

●秩父温泉だいます旅館
秩父市中村町1-2-11。
16部屋の小さな宿。部屋は風呂トイレなしですが秩父温泉の大浴場があります。古びていますがよく掃除されています。
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パッチワークが趣味のようであちらこちらに飾られています。
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1人でちょうど良いサイズ。

夕食は、秩父の名物であるホルモン焼を食べることにします。

●ホルモンまる助
秩父市熊木町9-5。17:00〜23:00営業、不定休。
旅館のおすすめ店。女将さんによると混んでいるので事前に電話した方がいいとのことです。
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電話したところぎりぎり空いていました。
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生モツとカシラ。
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一人焼肉楽しい。

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旅館にもどって温泉に入ります。秩父温泉満願の湯(奥長瀞にある日帰り温泉施設)でくんだ温泉をタンクローリーで持ってきているそうです。アルカリ性ですがぬるぬる感はなく普通のお湯っぽい感じです。

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次の日。

●秩父神社
秩父市番場町1-3。
知知夫彦命(八意思兼命の子孫。子孫が後の武蔵国西部を治める国造になります)が八意思兼命(引きこもった天照大神を岩戸から出す策を思いついた知恵の神)を祀ったところから始まった神社で、2100年ほどの歴史があるとされます。秩父三社の1つであり秩父地方の総鎮守。
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社殿は武田信玄に焼かれたあと徳川家康に修理されました。
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見事な装飾。
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社殿の左甚五郎作の子宝子育ての虎。当時の狩野派のルールに基づき母親がヒョウとして描かれています。
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秩父が舞台として登場する『心が叫びたがってるんだ』とのコラボ絵馬。
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社殿の左側の壁にいるお元気三猿。ここを再建した徳川家康の日光東照宮と同じく3匹の猿の彫刻ですが、通常とは異なり、よく聞き、よく話し、よく見ています。
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社殿の裏の壁にいる北辰の梟。体は社殿、顔はこちらを向いています。
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社殿の裏にある天神地祇社。日本中の一宮(最も格式が高い神社)の神を祀っています。その数何と75。
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そうそうたる面々が並びます。こうして見ると半分くらいはどこかで出会っています。
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社殿の右の壁にいるつなぎの龍。左甚五郎作。近くにある天ヶ池で龍が暴れたあとは必ずこの下に水たまりができたそうです。この龍を鎖でしばってからは、龍は出現しなくなりました。
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乳銀杏。乳のようなこぶができた異形の銀杏。

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神社前でめんまさん(秩父が舞台として登場する『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』のヒロイン)に遭遇。

さて、次は秩父駅から20分ほど電車に乗って長瀞に移動しましょう。

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長瀞駅にいた鉄道むすめの1人、桜沢みなの。秩父鉄道の駅務係で特技は暗算。多人数の発券業務にすぐ対応できます。

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長瀞駅。

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駅前の観光案内所でレンタサイクルを借ります。ギヤつきで、車輪が小さく操作性がいいです。

今回は秩父三社めぐりがメインですが、せっかくなので荒川も見にいきます。

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長瀞駅から5分ほど走ると、荒川が見えてきました。石畳があり景勝地になっています。1億4千年前の地層だそうです。

荒川を自転車で15分ほどのぼっていきます。川に沿って道があるわけではないので、道中は普通の町です。

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上長瀞駅前を通過。

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荒川の上流。
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そこそこきれいなのですが、先日四万十川にいってしまったのでどうしても比べてしまいます。四万十川とくらべると視界は悪いです。

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親鼻橋近くにある紅簾石片岩。親鼻団地横の民家の隙間を抜けるとあります。石英の中に紅簾石をふくんでおり赤くかがやきます。この規模で露出していることはめったになく、天然記念物に指定され、ナウマン(ナウマン象の名づけ親)を始め多くの学者が訪れたそうです。
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わずかに赤く光っています。分かりますかね。
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ポットホールがありました。穴に入った岩が水の流れで回転してできたものです。

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始めどこから入るか分からず、ラインくだり乗り場から入ってしまったのですが、ロッククライミングするはめになったので絶対にお勧めしません。ちゃんと民家の隙間から入りましょう。

ここでちょっと昼食です。

●味里
秩父郡皆野町大字金崎32-1。11:00〜16:00営業、水曜日休み。
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きのこ天ざるそば。

次は秩父三社の1つ、寶登山神社へいきます。

●寶登山神社
長瀞町長瀞1828。
1900年前、日本武尊が東国地方平定の際宝登山にのぼろうとしましたが山火事にまきこまれてしまいます。その時山犬に助けられて無事に難を逃れることに成功し、山の神の使いである山犬への感謝をこめて山に「火止山(ほどやま)」と名づけ、山頂に神々を祀ったところから始まりました。
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絢爛豪華な本殿。
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趙雲と阿斗。
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本殿の装飾。儒教の教えを図案化した彫刻があります。1つ1つは面白いのですが、文章に起こすとめっちゃくちゃ長いので自分で読んでみてください。
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みそぎの泉。本殿の囲いの中にあるみそぎの泉。日本武尊が登山前に身を清めた場所。
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日本武尊社。ここを作った日本武尊を祀ります。
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天満神社。菅原道真を祀ります。
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寶玉稲荷神社。日本神話に登場する倉稲魂命を祀る神社。
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藤谷淵神社。現在の長瀞地区である藤谷淵村にあった8社を合わせて祀った神社。豪華な面々。
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水神社。清水の神を祀ります。水質の関係上、飲むのは自己責任らしいです。

●山草
秩父郡長瀞町長瀞718-2。10:00~23:00、火曜日休み。
喫茶店。果物を使ったシロップかき氷を扱います。
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地元農家の桃をシロップにつけこんで作った桃のかき氷。氷もふわふわでおいしい。

さて、長瀞駅から秩父駅にもどり、さらに西武秩父駅からバスで75分かけて三峰神社にいきます。

●三峰神社
公式HP:http://www.mitsuminejinja.or.jp/
秩父市三峰298-1。西武秩父駅からバスで75分の三峰神社前で下車。さらに徒歩10分。
1900年前に日本武尊が創建し、イザナギとイザナミを祀ります。また、神の使いであるオオカミが日本武尊を案内したことから、お犬さまの信仰が残ります。
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お犬さま。
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御神木。さわってパワーをもらえるそうです。
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拝殿。1800年建立。
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拝殿の石だたみにいる竜。2012年(辰年)に突然現れたそうです。
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拝殿の装飾。
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摂末社。全国の神々を祀った24の摂社、末社があります。
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日本武尊銅像。体長5.2メートル。
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国産み中のイザナギとイザナミ。2人ともかわいいのですが、どうせ最後はイザナミがゾンビ化して別離する鬱エンドです。

写真はないですが、このあと神社の敷地内にある興雲閣という宿泊施設で日帰り温泉に入ります。アルカリ性で少しぬるつきます。

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遥拝殿。

また75分かけて西武秩父駅にもどり、駅の近くで夕食を食べます。

●エデン
秩父市野坂町1-20-9。11:00〜20:30営業、木曜日休み。
秩父の豚を使った洋食屋。40年の歴史があります。
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上豚カツ定食1350円。

これで秩父三社めぐりを終わります。



●次はどこに行く? (他の旅行記事に移動します)●
・吉備津彦命に会いにいく?(岡山の記事へ)
・同じく埼玉県の川越にいく?

【こけし】福島県・土湯温泉を歩いてみた

今回は福島県・土湯温泉に行ったので軽くまとめます。

なお、外部メディア「トリップノート」でもここの記事を書いているので合わせて確認してみてくださいね。

●土湯温泉
福島駅東口7番乗り場からバスで40分。福島市南西の山間にある温泉地です。大穴貴命(大国主命)が荒川のほとりを鉾で突くとわき出したとされる温泉地。秦河勝(聖徳太子の側近)が病にかかった時、夢枕に立った聖徳太子のいわれるがままに湯治した場所ともされています。豊富な湯量も特徴。ちなみに土湯系と呼ばれるこけしの発祥の地。

東日本大地震の時は被災者を受け入れる気概を見せましたが、さわぎがひと段落して人が去った影響で5つの旅館が廃業してしまいます。近年は地熱発電ビジネスや廃業した旅館の活用などで回復方向です。

ちなみに土湯温泉は奥土湯温泉郷と呼ばれる山奥の秘湯や男沼・女沼といった景勝地もありますが、徒歩で行くのはとても厳しいので、あくまで徒歩で行ける土湯温泉中心部のみの散策となります。

さっそくですが今回の宿はこちらです。

●ホテル山水荘
福島市土湯温泉町字油畑55。
土湯温泉の中では人気の高い宿の1つ。1人客、レイトチェックインでも泊めてくれる上に比較的安価(今回も1万円弱)です。
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1人でこの広さなら十分すぎますね。

さて、さっそく夕食を食べにいきます。

●みらく
福島市土湯温泉町下ノ町30。11:30〜14:00、20:30〜23:00営業、無休。
餃子とラーメンの店。半世紀の歴史をほこります。
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温玉ちゃんラーメンと開運満月餃子。ラーメンはかんすいなどをひかえた自然の材料で作り、餃子は注文後に餃子を包むところから始めるそうです。特にラーメンは、今ではなかなか食べられない昭和っぽくて優しい味。店のおばさんも低姿勢ながら愛想が良くて、世の中がこんな店ばかりだったらチェーン店なんてはやらないだろうなと思いました。ほめすぎですね。

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山水荘に帰って大浴場に行きます。これは瀧の湯。
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瀧の湯内にある桶の湯。

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1階にあるつれづれの湯。唯一24時間使えます。かなり昭和感ただよう雰囲気。お世辞にもきれいではありませんが、湯治場と割り切って気にしない方は良いと思います。

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翌日の淵の湯。瀧の湯とは時間で男女が入れ替わります。
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淵の湯内にある桶の湯。滝が見えます。
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ぬる湯もあります。完全に瀧の湯の上位互換ですね。

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翌日のバイキング。日本庭園が見える位置で朝食。名物のきじがゆ(きじ肉で出汁を取ったおかゆ)に岩魚味噌を乗せたものがとてもおいしくてお代わりしました。
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デザート。

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地味に部屋の風呂も源泉を引いているので、チェックアウト直前にさくっと入ります。

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山水荘を去ります。これで1万円弱ならコストパフォーマンス抜群ですね。高級旅館には泊まる気ないけどケチるのも……という方にちょうど良いです。

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コインロッカーがなくて少し困ったのですが、土湯温泉観光案内所で預かってくれました。

ちなみにこれからの説明は土湯温泉公式HPのマップを見ながらだと分かりやすいので合わせてご覧ください。

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かわいい看板。

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巨大こけしのある橋(荒川大橋)。昨日夜通った時は少し怖かったです。

●興徳寺
福島市土湯温泉町字上ノ町76。
親鸞の高弟性信により浄土真宗本願寺派の寺として1250年に創建されます。その後九山(米沢城に創建された禅林寺の開祖)により、1615年に臨済宗妙心寺派として再興されます。数度の火災にあい、現在の建物は1971年の再建となっています。
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聖徳太子堂。半身不随になった秦河勝が夢枕で上司である聖徳太子に告げられるまま土湯温泉で湯治をしたところ、無事治ったといいます。秦河勝がここを去る時、再度夢枕に立った聖徳太子が「自分はここにとどまって人々を救う」と告げたため、祀っているそうです。中には袖なしの服を着て人毛が植えこまれた聖徳太子像が安置されていますが、数十年に1度しか開帳されないとのこと。

部下の健康まで気遣うのは上司としてすばらしいですが、夢の中まで入ってきて指図してくるのはちょっと怖いですね。

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薬師こけし堂。内部にはこけしがびっしりとおかれています。ここは聖徳太子が秦河勝に命じて造らせたといいます。1913年8月27日に水害で消失しましたが、1974年11月21日に再建されます。元々は聖徳太子が帰依していた薬師如来を祀っていましたが再建にともない木地業の始祖とされる惟喬法親王も合わせて祀りました。これは、土湯温泉がこけしの名産地であることが理由です。

さて、次は奥土湯温泉郷の中でも徒歩で行ける川上温泉を目指します。土湯温泉から1.2キロほどの距離です。

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道中の山道にあった道祖神。やだ……おっきい……///。

●奥つちゆ秘湯川上温泉
福島市土湯温泉町字川上7。
9:00〜21:00日帰り入浴可。源泉かけ流し(場所によっては近くのわき水である水道水を加水)の宿。増改築をくり返し、複雑で古びた雰囲気をかもし出しています。巨大な立湯・万人風呂、手彫りで1年半かけて造られた半分洞窟半分露天の半天嵒窟風呂、青森ヒバを使った木湯・あすなろ風呂があります。男女で使える風呂が入れ替わるので事前にHPで確認しましょう。

お風呂の写真は他の方(背中に大きい刺青のあるおじ様)がいたのでなしです。

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こけしや冬虫夏草が飾られたナイスなセンスの休憩室。

また1.2キロ歩いてもどります。真夏でも土湯温泉は気温低めなので楽です。

●熊野神社
福島市土湯温泉町杉ノ下の西にあります(厳密な住所なし?)。
1774年に建てられたあと、1930年にここへ移されました。土湯温泉に多くいる林業関係者から信仰されています。
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レトロ看板かわいい。

往復2キロ歩いて少し疲れたので食事休憩します。

●ひさご
福島市土湯温泉町杉ノ下21。11:30〜14:00、20:00〜23:00、木・金曜日休み。
十割そばときじ(雉)ラーメンの店。
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五種よくばりそば。温泉卵、エリンギの卵焼き、きのこの天ぷら、山くらげの和えもの、トマトのコンソメ煮つき。

食事した勢いで温泉街の外れにも行ってみましょう。厳密な住所がないので場所の説明は省いていきます。

●六地蔵
福島、松川、二本松へ続く道に1766年以前から立っていましたが明治時代の廃仏毀釈の際、破壊され埋められました。その後偶然掘り起こされましたが、損傷がひどかったため新しく作りました。
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旧六地蔵。
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新六地蔵。

●渡辺治右衛門の墓
1767年生まれの土湯温出身の和算家、渡辺治右衛門の墓です。
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あれていてどこが彼の墓から分かりませんでした。

●九山の墓
米沢城の禅林寺の開祖であり、先ほどの興徳寺を復興させた人の墓。非常に頭のいい人物だったようで、彼にあやかるために墓の裏をけずってその粉を飲むことがはやったそうです。そのせいで大きく墓がえぐれています。
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●滝のつり橋
荒川の支川である東鴉川の滝の上にかかる橋です。
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意外ときれいな水。
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カメラを水の中にしずめてみました。すばらしい透明度。

また中心部にもどってきたので、帰りのバス(1時間1本程度あるのであまり待つ必要がなくて便利です)まで時間をつぶします。

●アサヒ写真館ギャラリー
福島市土湯温泉町下の町9。10:00〜17:30営業、不定休。
こけし絵つけ屋兼土産屋兼カフェ。日本全国から集めたこけしを展示しています。カフェとしてのキャパシティは低く6席3テーブルのみ。バス停がすぐ近くなので時間調整にすごく便利です。
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バス停土湯温泉駅前の荒川の支川である東鴉川の滝。地元では三段の滝と呼ばれてますが厳密には東鴉川第一堰堤と言います。

今回は以上です。6時間程度で気軽に回れる上に福島観光の拠点にもしやすい良い場所でした。



※おまけ
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帰りに食べた米沢牛すき焼き弁当。



●次はどこに行く? (他の旅行記事に移動します)●
・同じく福島駅近くの名湯、飯坂温泉に行く。
・2013年のこのブログ黎明期の福島県の記事を見に行く。
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