今回は長野県・渋温泉を回ったので軽くまとめます。

●渋温泉
奈良の大仏建立の片手間に日本中で数多くの伝説を残したことでおなじみの行基により発見され、開かれた温泉地。湯田中渋温泉郷の中の1つで、豊富な湯量と泉質、地元住民と渋温泉宿泊者だけが入れる共同浴場が特徴。

渋温泉の公式HP(http://www.shibuonsen.net/index.php)によると、9の共同浴場を回ることで苦(9)を流し、厄よけや安産祈願や不老長寿のご利益がある九湯めぐりができるそうなので、今回は実際にやってみたいと思います。

ちなみに渋温泉については外部メディア「トリップノート」でも書いたので合わせて確認してみてくださいね。

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夜8時の湯田中駅。すでにバスはなく、氷点下の上に雪が降り、手にはキャリーバッグを持っている状態です。しかも宿までは約2キロもあります。ちょうど駅前にタクシーがとまっていますが歩いていきましょう(ケチだから)。
 
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長野駅~湯田中駅を結ぶスノーモンキー。

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ひたすら歩きます。駅前にはローソンがあるので買い出ししていきましょう。
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歩きます。
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雪道ってキャリーバッグが動きにくいんですね(あたりまえ)
 
氷点下なので携帯のバッテリがガリガリけずられます。宿の住所も電話番号も携帯を見ないと分からないのでなかなかスリリング。一度目印になるものもない暗い道で40パーセントから一瞬で0パーセントになりましたが10000mAhのモバイルバッテリーにつなぎつつ温かい缶コーヒーと一緒にカバンに入れて強引に蘇生させます。

※携帯を直接温める行為は内部に結露が発生し故障する可能性があるため絶対に真似しないでください。
※そもそもiPhoneの場合0度未満の動作を保証していないため、氷点下で起動させないてください。

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どっちだろう。
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すべりそう。
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少し温泉街っぽくなってきた。
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この角を曲がると――
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温泉街に着きました!
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良い雰囲気。
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宿に着きました!

●湯本旅館
長野県下高井郡山ノ内町大字平穏2218。
創業は江戸時代の歴史ある旅館。九湯めぐりの最後(9番目)の共同浴場である大湯のとなりにあり、大湯を管理しています。
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※翌朝の写真。到着時は真っ暗で撮れませんでした。
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良い雰囲気の部屋(語彙力が貧困)。
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木枠の窓。
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手作りのまんじゅう。
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これを開けると……
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中に浴衣が入っていました。明日はこれを着て九湯めぐりに行きましょう。
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部屋にあった鍵。これで渋温泉エリアの共同浴場に入ることができます。

共同浴場の利用可能時間は6時から22時となっています。あまり時間がないので1番目の共同浴場だけ消化しつつ簡単に周辺を散策しましょう。

●渋温泉金具屋
下高井郡山ノ内町平穏2202。
国の有形登録文化財に指定されており、『千と千尋の神隠し』の油屋のモデルの1つ。渋温泉を象徴する宿ですね。内部も美しいですが(HP参照)宿泊していない人は外観のみの見学となります。
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●初湯
九湯めぐり1か所め。行基が最初に発見した湯。托鉢の鉢を洗ったことから鉢湯と呼ばれていましたがいつしか「初湯」と呼ばれるようになりました。胃腸に良いそうです。
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木でできた情緒ある洗い場と湯船。湯は少し鉄臭いです。渋温泉は高温のため、水で埋めることが許されています。

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渋温泉自体は全長600メートルほどとコンパクト。

●面白屋
長野県下高井郡山ノ内町大字平穏2285。
昔ながらの射撃場とパチンコ店。
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1人だと成功しても失敗してもリアクションに困るのでスルーしました。

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写真だけじゃ意味が分からないと思うので補足すると、温泉がすぐ下を流れている場所はとても温かいです。冬場に地図を見たり情報を検索する際は温泉が下を流れているところで立ちどまると良いです。

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温泉寺。明日行きます。

夜も更けて気温が下がってきたので(天気予報ではマイナス7度)、そろそろ撤退します。

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湯本旅館の露天風呂。無料で貸切にできます。

本格的な探索は明日にして、今日は休むことにします。

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早朝の湯本旅館。

雪が降っていますが浴衣で九湯めぐりしていきましょう。

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九湯めぐりの際には旅館や一部売店で売られている手ぬぐいにスタンプを押していきましょう。昨日入った初湯もスタンプします。

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先ほども書きましたが、すぐ下をお湯が流れている場所はとても温かいです。
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●笹湯
九湯めぐり2か所め。昔は笹藪から流れており、笹の成分が溶けており湿疹に効くとされています。病気の快復時に効果があり「仕上げの湯」とも呼ばれています。
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●綿の湯
九湯めぐり3か所め。昔は白い湯の花が混じっており、そこから名づけられたとされます。婦人風呂は、この湯で湯治し子宝にめぐまれた人が多いことから「子持ちの湯」とも言われているそうです。切り傷や皮膚病にも効果があります。
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3か所から4か所目は少し(徒歩5分ほど?)離れています。

●竹の湯
九湯めぐり4か所め。地獄谷からの引き湯に成功した際、その快挙を祝して松の湯(後述)と共に名づけられました。慢性痛に効果あり。
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他の共同浴場でも言えることですが、木の板でお湯をせきとめつつ水を入れることで温度を下げられます。

●松の湯
九湯めぐり5か所め。竹の湯と同時期に誕生。「待つの湯」というしゃれから集会場としても機能していたと言います。神経痛や病気快復時に効果あり。
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今までの中ではやや洗い場が広いですね。

●目洗の湯
九湯めぐり6か所め。昔は目を洗って眼病を治したことから名づけられたと言います。過去には湯が滝となって流れ落ちていたことや、肌がきれいになることから「滝の湯」「美人の湯」の名も持ちます。
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今までの中では大きな湯船。

●七繰の湯
九湯めぐり7か所め。特に古い歴史を持つ(時期不明)らしいです。昔は温泉が7本の滝となっていた、7回入ると病が全開する、7つの病気に効く、と言われています。
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●神明滝の湯
九湯めぐり8か所め。裏山の神明山から湧き出していた、昔は滝のような打たせ湯があったため名づけられました。婦人病に効果があり子宝に恵まれやすくなるといいます(あれ、男への効果は?)。
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●大湯
九湯めぐりの最後の湯。湯本旅館が管理しています。行基が初めに発見した霊泉で、万病に効果がある万能の湯。特に神経痛やリウマチが改善しやすいです。蒸し風呂つきで、部外者も500円払えば入れます。
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今までで最大サイズの湯船。

すべて回ったら終わりではありません。最後に行かなくてはいけないところがあります。

●渋高薬師
湯元旅館向かい。行基が渋温泉を発見した際、温泉の効能を伝えるために薬師如来を刻んで祀った場所です。すべての湯をめぐったあとここへ参拝すると満願成就です。
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行基の薬師如来を祀っています。ここにもスタンプがあるので手ぬぐいに押していきましょう。

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渋高薬師からの風景。

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完成したのがこちらです。ちなみにすべて回るのに2時間ちょっとかかりました。

ただ土産屋の人によると、9か所も熱い温泉に入るため、1泊で休みなく回るのは厳しいとのこと。行かれる方は2泊するなど、余裕を見てプランを組んでくださいね。

まだ続きますが、きりが良いのでここで1度切ります。

続きはこちら。