愛知県・安城を歩いたので軽くまとめます。

●安城
自動車関連の工場やビジネスホテルが建ち並んでいる、愛知県にありがちなタイプの町。一見面白みのない町並みですが、新見南吉(『ごんぎつね』『手ぶくろをかいに』の作者)が下宿していた町という一面があるほか、寺院や安城城址など歴史あるものも残っています。1920年〜1930年にかけて日本デンマークと呼ばれ農場経営のモデルにされた過去も。

観光スポットとしてはデンパーク(たくさん花が咲いている文化公園的な場所)が一番有名だと思いますが、特に小さい子どもがいるわけではないので今回はいきません。

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安城駅。ビジネスよりの町ですが観光案内所を完備しており観光客の姿もありました。

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駅から出て右の駐輪場で無料のレンタサイクルを借ります。観光地としてマイナーだけど、受け入れ態勢だけはばっちりですね。

さっそく自転車に乗っていきましょう。

●新見南吉の下宿先
安城市新田町出郷37、10:00〜15:00見学可能(一般の家の敷地内なので参考程度に)。
新見南吉が1939年から下宿していた場所。ここから徒歩で勤め先(安城高等女学校)に通っていました。
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細い路地の住宅街にあります。近くまでいくとキツネの足跡があり、たどっていくと楽に発見できます。

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下宿先。
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こちらは母屋。

ここから自転車で30分くらい走ります。

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安城駅正面の大通りはフラワーロードと名づけられ、花壇と新見南吉作品関連の像が並んでいます。

●ドルフィン
安城市安城町広美5、7:30〜18:00営業、月曜日休み。
地元民が訪れる1976年創業の喫茶店。パスタやフライ系料理もあるので食事もできてキャパシティも大きくて優秀。
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たまごとベーコンのサンドウィッチ530円。和風の甘い卵焼きが入った素朴なサンドウィッチ。こういうのでいいんだよ。後ろはマイルドコーヒー430円。
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全体的に古びており、昔から地元ではおしゃれな喫茶店として親しまれてきたのだろうなという店。

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デンパーク前を通過。地元の食材などがある売店(道の駅デンパーク安城)は入園しなくても入れるので、買い物してもいいかもしれません。

●丈山苑
公式HP:http://www.pandp-web.com/jyozan-en/
安城市和泉町中本郷180-1、9:00〜17:00開園、月曜日休み、拝観料100円、呈茶一服350円。
江戸時代の武士・文人の石川丈山が京都に建てて余生をすごした詩仙堂をイメージして作られた庭園。「石川丈山本人が作ったものじゃなくて最近イメージして作ったものなんかい!」とツッコミたくなりますが、彼の生誕地が安城であるという一応の理由はあります。
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石川丈山ですが、徳川家康に仕えて大坂夏の陣に参戦したあと武士をやめ、藤原惺窩のもとで儒学を学んで広島の浅野家に仕えた人、くらいの認識で大丈夫です。
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急な階段。天井もところどころ低く、最近の建物だからといって安易にバリアフリーにせず、あくまで元ネタ(詩仙堂)の再現を重視しようとする姿勢を感じます。
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3階からのながめ。

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庭園。
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かきつばたと石川丈山像。

さらに自転車で30分くらい走って安祥城址公園(安祥文化のさと)を目指します。

安祥城址公園は安祥城の跡地にある公園で、博物館や公民館などがあります。安祥城は松平氏(徳川家康の先祖)が本拠地にしており、松平清康(家康の祖父)の代に織田家に落とされました。

● 安城市歴史博物館
安城市安城町城堀30、9:00〜17:00開館、月曜日・年末年始休み。南安城駅から徒歩15分ほど。安城エリアの縄文時代〜近代の歴史をあつかう博物館です。
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発掘された石器の材質から、当時近隣の地域との交流があったことが分かります。こういうローカルな情報面白いですね。
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安城には複数の古墳があり桜井古墳群と呼ばれているという説明と、二子古墳のジオラマ。二子古墳はあとでいきます。
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新見南吉の下宿先の写真。さっき見た実物と変わりないですね。

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本丸跡にある大乗寺。

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二の丸跡にある東尾八幡社。

ここからさらに自転車で15分ほど走ります。

●二子古墳
安城市桜井町印内二タ子。全長68.2メートルの前方後円墳。4世紀初頭のものという説が有力。
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ここからさらに自転車で20分ほど走ります。

●本證寺
安城市野寺町野寺26。
鎌倉時代の創建。戦国時代は三河一向一揆の拠点になりました。
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まわりたいところは大体まわったので帰りましょう。

帰りにとなりの三河安城駅で途中下車して夕食を取ります。

●北京本店
公式HP:https://pekinhan.love/
安城市三河安城本町2-4-1、11:00~14:30、17:00~21:30営業、月曜日休み。
卵と豚の唐揚げを乗せた北京飯が名物。安城のソウルフード。
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今回はこれで終わりです。



●次はどこに行く? (他の旅行記事に移動します)●
・同じく愛知県の一見面白みがなくてビジネスに特化した雰囲気の町、刈谷へ行く。

・同じく愛知県のものづくりが強いけど観光地としてはマイナーな町、碧南へ行く。