【水と生きる集落】滋賀県・針江を歩く
の続きです。
針江をあとにして、クルマで30分ほど離れた福井県・若狭熊川宿にむかいます。
●若狭熊川宿
若狭と京都を結ぶ鯖街道(かつての若狭国などから魚介類などを京都に運ぶ街道の総称)にある宿場町。1589年に戦国大名・小浜城主である浅野長政により整備されました。番所があり京都に続く上ノ町、問屋や商屋のある中ノ町、宿のある下ノ町の3つに分かれています。
●道の駅若狭熊川宿(四季彩館)
公式HP:http://kumagawajuku.jp/smp/
三方上中郡若狭町熊川11-1-1、9:30~17:00営業(3~11月の土日祝は9:00~18:00)、食堂は10:30~16:00営業。
食事処も土産屋もそこそこ規模が大きくて、駐車場もキャパシティがあるので使い勝手はいいです。
ここでちょっと食事していきます。
越前・若狭セットA。越前おろしそばは辛くなくて普通のおろしそばという感じ。
道の駅の庭の一角、若狭熊川宿にあるかわと(洗い場)を再現してて、目立たないけどいいセンスですね。
若狭熊川宿のマップ。
上ノ町の町並み。電柱をなくしたり脱色アスファルトを使ったり気合が入っていますね。
町家風の建物が多く残っていますが、多くは普通の住宅っぽい雰囲気。観光地として整備されているように見えますがどことなく静かな雰囲気なのは、店自体が少ないからかもしれません。
●熊川番所
三方上中郡若狭町熊川18-2、4月~11月は10:00~16:00・12月~3月は10:00~15:00開館、火・水・金曜日休み(祝日の場合開館)、拝観料50円。
宿場町入口にあった番所を復元したものです。
拝観料50円ですが壁がないので外から全部見えます。
●大岩(子守り岩)
三方上中郡若狭町熊川20-32。
この岩でよく子どもが遊んでいますが、けがをしたことがないといわれます。
●旧逸見勘兵衛家
公式HP:https://kambee-inn.com/
若狭町熊川30-3-1、見学料100円。
熊川村の初代村長逸見勘兵衛、その息子で伊藤忠商事2代目社長となった伊藤竹之助の生家。1858年に建てられましたが時を経て壁が崩落するなど著しく老朽化し、一時期は取り壊される方向になりそうでしたが1995年に町の指定文化財となり修復されました。
現代では宿屋兼喫茶店となっています。用がなくても100円払えば内部見学できます。
内部はリノヴェーションされています。
2階の宿泊スペース。
女中部屋。
100円払うと中に入れてどこまでも進めてしまうのですが、お風呂まで見物していいのか、そもそも宿泊部屋に入ってよかったのかは不明です。特に説明はなかったし、全部の引き戸が全開だったので入ってよかったと思いたい。
ほぼほぼ近代的にリノヴェーションされているので、100円払って見学だけするよりは、喫茶店として利用してついでに中を見た方がコスパ的にはいいかもしれませんね。
中ノ町の町並み。宿場町は普通に車道なので注意しましょう。
●若狭鯖街道熊川宿資料館宿場館
三方上中郡若狭町熊川30-4-2、9:00~17:00開館、月・年末年始休み、拝観料200円。
前述の伊藤竹之助が1940年に熊川村役場として建てました。現代では資料館です。
内部は撮影禁止ですが、地方によくある渋めの資料館です。
家の前を流れる前川。人馬の飲み水や生活用水として使われました。前川に設けられた洗い場のことを「かわと」といいます。また、水の力を利用して芋の皮をむく芋車もこの土地の特徴です。
●白石神社
三方上中郡若狭町熊川30-9-1。
創建不明で宿場町の氏神。
結構立派な神社っぽいのですが35度超えの猛暑で坂道を歩くとダウンしそうなのでスルーします。
●得法寺
三方上中郡若狭町熊川33-26。
浄土真宗本願寺派の寺院。朝倉氏を攻める織田信長に従っていた徳川家康が宿泊し、松に腰かけた記録が残ります。
松は虫にやられて2000年に伐採され、植え直しています。あれ、それってもう別の松なんじゃ……。
弟子が親鸞旧跡地から持ってきた梅の小枝を蓮如が植えた場所。梅の木は枯れてしまいましたが、その梅の種から出てきた梅が植えられています。あれ、それってもう別の梅なんじゃ……。
室町時代の領主だった沼田氏の供養塔があります。
●松木神社
三方上中郡若狭町熊川33-23-1。
増加する年貢に抗議して軽減に成功するも磔にされた松木庄左衛門を祀る神社です。
百姓の代表として抗議した松木庄左衛門の像。享年28歳でした。
御蔵道。小浜から北川にさかのぼって運ばれた藩米を、松木神社境内にあった小浜藩の蔵屋敷に運ぶ際使われました。
●荻野家住宅
三方上中郡若狭町熊川38。
人馬継立を行っていた問屋。宿場町最古の建物であり国の重要文化財。
下ノ町の町並み。
長屋道。若狭街道から国道に続く道。
●村田館
三方上中郡若狭町熊川36-1。
京都老舗料亭「菊乃井」創業者である村田寅吉氏の生家を改修した施設。鯖街道の歴史や食文化をパネルで紹介する資料館になっています。
●与七
三方上中郡若狭町熊川36-1。
休憩場とトイレと多目的スペースを兼ねた建物。建物としては新しそう。
●まる志ん
公式HP:http://www.eonet.ne.jp/~marushin/
三方上中郡若狭町熊川39-11-1、10:00~16:00営業、水曜日休み。
葛まんじゅう。若狭熊川宿では葛が名物になっています。
若狭熊川宿はこれで終わりですがこの旅行はもうちょっと続きます。
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